「ママ友に会うとどっと疲れる」「ママ友との会話の後はずっと脳内反省会になる」「ママ友がいなくて辛い」、そんな悩みを抱えていませんか?
HSPママのなかには、ママ友との付き合いが苦手だと感じる人も少なくありません。
筆者の結論は、「悩んで辛いぐらいならママ友はいらない!」ということです。
本記事では、HSPママがママ友との関係に「疲れた」「辛い」と感じる本当の理由や、役立つ心の持ち方について、自身の経験も交えながら解説しています。
これを読めば、ママ友のことでもう悩まない!
HSPがママ友に「疲れた」と感じやすい理由

そもそも、なぜ我々HSPは、ママ友付き合いでこんなに疲れたと感じるのでしょうか?
疲れる原因が分かれば、対策が分かる!
HSPママがママ友に疲れたと感じる理由には、以下のことが挙げられます。
- 他のママと価値観が違う
- 表面的な会話や形式的なやりとりが苦手
- 自責や脳内反省会を繰り返す
- ママ友の言動を深読みしすぎている
- ママ友付き合いをしなきゃという思い込みが強い
以下では、これらの理由について詳しく解説していきます。
他のママと価値観が違う
HSPは他のママとの価値観が合わないことが多く、ママ友付き合いが辛く感じやすい傾向があります。
なぜなら、HSPの人は「感受性の強さ」「繊細な情報処理能力」があるので、独自の価値観を持っていることが多いからです。
たとえば、HSPママは子供が他人に迷惑をかけてないか細心の注意を払いがちなのですが、他のママは注意もせずにおしゃべりで盛り上がっているなんてことないですか?
そんな時、私は周りのママとのギャップを感じ、「他のママは気にならないのかな?」とモヤモヤしてしまいます。
そもそも、ママ友との共通点は子供が同級生なことだけなので、色んな価値観のママがいて違うのは当然。
それでも、ずっと自分の気持ちや言いたいことを我慢していると、「疲れた」と感じやすくなります。
表面的な会話や形式的なやりとりが苦手
HSPの人がママ友付き合いを辛いと感じるのは、表面的な会話やテンポよく会話するのが苦手だということも要因として考えられます。
HSPの特徴である思考の深さや感受性の強さは、本質的な会話や心の通じるやりとりを好むからです。
ママ友は自分の友達とは違うので、どうしても本音や本質を語るのではなく、当たり障りのない雑談が中心になります。
また、子供の送迎時などはじっくり話すことも難しく、会話にテンポの良さや反応の早さが必要です。
私自身も、ママ友グループが有名人のスキャンダルで盛り上がっているなか、何と言って会話に入れば良いのか分からず、ただただ笑ってやり過ごすなんてことを何度も経験しました。
どうして自分は他のママのように雑談を楽しめないのだろうと、後から疲れを感じて悲しくなることがあります。
ママ友の言動を深読みしすぎている
HSPママは、ママ友のちょっとした言葉や表情の変化にも敏感に反応してしまいがちです。
「今の一言、もしかして怒ってた?」「笑ってたけど、本当は嫌だったのかも」といったように、相手の気持ちを必要以上に深読みしてしまい、心がぐったり疲れてしまうのです。
これは、HSP特有の空気を読む力や共感力の高さによるもの。
決して「考えすぎる自分が悪い」のではなく、それだけ繊細に他者に気を配れるあなたの長所の裏返しでもあるのです。
だからこそ、疲れるのは当然と自分に許可を出して、深読みしだしたら「考えてもどうしようもないことは考えない」とストップをかけましょう。
ママ友と会った後に脳内反省会を繰り返す
HSPの人は、ママ友とのやりとりについて自分を責め続けてしまうことがよくあります。
「あの言い方、嫌味に聞こえたかも」「もっと気の利いた返しをすれば良かった」「変な空気にしたかも」と、会話を振り返って脳内反省会を開催してしまうのです。
私自身、家に帰ってきてから、夕ご飯を作りながら1人で「あぁ、やらかした」と脳内で永遠と反省することも……。
その思考は、答えのない自問自答や後悔のループにつながり、心のエネルギーをどんどん消耗させてしまいます。
これは、HSP特有の繊細な情報処理力と共感性の高さゆえの反応であり、あなたが悪いわけではありません。
自責が始まったら、「また脳内反省会しちゃってるな」「誰も気にしてないから大丈夫だよ」と、自分に優しい言葉をかけてあげてください。
良い母親にならなきゃという思い込みが強い
HSPママの中には、「子どものためにはママ友と上手くやらなきゃ」と、強いプレッシャーを感じている人が少なくありません。
親同士が仲良くないと、子どもが仲間外れになるかもという不安から、本当は無理しているのに、それを無視して我慢を続けてしまうケースもあります。
その背景には、「良い母親は周囲と上手くやって当然」という理想の母親像に縛られている可能性があるのではないでしょうか。
けれど、子供にとって本当に大切なのは、ママが笑顔で安心して過ごせていることです。
無理を続けていると、間接的に「人付き合いはしんどくて我慢しないといけないもの」ということを子供に教えていることになるかも。
子供は無意識的にでも、母親を通して色んなことを見て学んでいます。
HSPがママ友関係で辛くなったときのマインドセット3選

「疲れた」「辛い」と感じるなら、その気持ちを無視しないで向き合うことが重要です。
HSPの人がママ友との関係が辛い時に、持ってもらいたいマインドセットには以下があります。
- なぜ、ママ友が欲しいのか?
- 「疲れた」「辛い」という感情の奥にあるもは?
- 無理なものは無理で良い
ここからは、それぞれのマインドセットについて詳しく解説していきます。
なぜ、ママ友が欲しいのか?
まず最初に立ち止まって考えたいのは、「なぜ、ママ友が欲しいのか?」と思っているのかということです。
たとえば、
- 園や育児の情報が欲しいから
- 子どもが仲間外れにされないように
- 他のママと仲良くしていないと「浮いている」と思われそう
こんな理由が思い浮かぶかもしれません。
よくよく見つめてみると、「ママ友が欲しい」というよりも、「周りから取り残されたくない」「子供が傷つくのが怖い」「嫌われたくない」という不安や恐れが根底にありませんか?
HSPの人達は、周りからはみ出さずに…、皆と同じように…、と頑張ってきた過去がある人が多いのではないでしょうか?
その不安自体は否定はしませんが、このように始まったママ友付き合いは、往々にして無理を重ねることになります。
嫌われないように相手の話に無理に合わせたり、興味のないおしゃべりに長々と付き合ったり、SNSでのやりとりに神経をすり減らしたり……。
自分を押し殺してつくる関係は、どこかで苦しくなってしまうものです。
大切なのは、不安という感情に飲み込まれず、理性的にどうしたいかを見つめ直すことです。
情報はネットや園からの配布物を確認すれば困ることはありませんし、ママ友付き合いがないから子供が必ず仲間外れにされるなんてこともありません。
ママ友がいないと「浮いている」と思われそうなのも、自分のなかに「ママ友いない=いけないこと」「ひとりぼっち=良くない」という認識があるからです。
それは、本当でしょうか?本当にママ友がいないことはダメなこと?
ママ友との付き合いは、所詮、人生のうちのほんのわずかな間。
そのために、悩んだり辛い思いをしないといけないなんて、人生そこまで暇じゃありません。
あなたの人生は、もっと他にやることがありますよね。
最初に、「ママ友を持たなければいけない」という思い込みから解放されましょう。
「疲れた」「辛い」という感情の奥にあるのは?
ママ友付き合いに「疲れた」「辛い」と感じている自分を無視せずに認めてください。
感受性が豊かなHSPの人には、自分のマイナスな感情にこそ注目して欲しいからです。
マイナスな感情には、HSPの人がより生きやすくなるヒントが隠されています。
たとえば、私の場合。
子供が通う幼稚園では、定期的にママ友のランチ会が開かれていました。
「みんなも参加してるし、仲間外れになるのは嫌だし」と思って頑張って毎回出席。
けれど、会が終わるたびに、決まってどっと疲れてしまう自分がいたのです。
その「疲れた」という感情を、いつもは「まぁそんなもんだよね」と流していたのですが、あるとき立ち止まってみました。
「どうして私は、あの場に行くとこんなにぐったりしてしまうんだろう?」
そうやって自分の感情を観察してみると、うっすら「苦手だな」と感じていたママ友の存在が心に浮かんできました。
そのママは、いわゆるボスママで、他のママの悪口をよく言う人でした。
私が疲れると思っていたのは、「ランチ会に出ないと自分も悪口言われるかも」「ボスママが嫌いだけど嫌いなんて思ってはいけない」「正直、ランチ会ででる話題に興味がない」という蓋をしていた感情でした。
さらに、その感情を否定せずに見つめていくと「もっと安心して付き合えるママ友が欲しい」「ランチ会に行きたくない」「もっと時間を有意義に使いたい」という本当の気持ちがでてきました。
それからは、ずっとやってみたかった在宅の副業を始めて、それを理由にランチ会に参加する回数を減らしました。
ちなみに、今は一切行ってませんが、表立って悪口を言われたり、子供が仲間外れにされるなんてことはありません。
裏では何と言われているか分かりませんが、別に言われていても私の人生に深く関与する人達じゃないしと割り切っています。
ポイントは、そんなふうに考えてはダメだと否定するのではなく、「そうか、そんな風に私は思ってるんだな」と認めるだけで良いことです。
ネガティブな感情の奥底では、強い思い込みや過去のトラウマ、そして、本当はどうしたいのかが隠れています。
その感情を認めて、少しづつで良いので自分が本当にしたいことに寄り添ってみましょう。
そのために重要なのは、「したいことをする」ではなく「したくないことはしない」という選択をする勇気かもしれませんね。
無理なものは無理で良い
ママ友付き合いに限らず、HSPの人が感じる生きづらさの原因は、誰よりもあなたがあなたの気質を認めてあげてないからかもしれません。
生まれ持った気質は、治したり変えたりできるものではありません。
世間一般で良いとされていることや、外側のことばかりを求め続けても、満たされることはなく終わりがありません。
もっと社交的で、もっと気が利いて、もっとおしゃれなママに…もっと、もっと、もっと…、こんな風になっていませんか?
あなたがあなた以外の人になるのは無理です。
私も「そもそも、そんなに他人に興味ない自分」「ママ友付き合いが面倒な自分」を認めて、かなり精神的に楽になりました。
これは、ある意味諦めることでもあるのかもしれません。
まずは、自分が誰よりも自分に厳しいことに気が付いて、無理なことは無理と許してあげましょう。
これまでの人生、もう十分すぎるくらい、あなたは頑張ってきたはず。
あなただけは、あなたの味方でいてあげてください。
HSPのママ友付き合いに「我慢」はいらない!
今回は、HSPがママ友付き合いに「疲れた」「辛い」と感じた時に、オススメするマインドセットについて解説しました。
ママ友がいないと不安、孤独、子どもに悪影響があるかもしれない……そんな風に思って、無理して関係を築こうとしがちです。
でも、HSP気質を持つあなたにとって、「気が合わない人との雑談」や「なんとなくの付き合い」は、想像以上に心の負担になっています。
周囲に合わせようとして疲れ果ててしまったり、必要以上に相手の感情を汲み取って消耗したり……。
それは、あなたが繊細で、人一倍他人を思いやれる優しさを持っているからこそ起きることです。
けれど、ママ友は「絶対に必要な存在」ではありません。
子どもが健やかに育つために必要なのは、親であるあなたが心穏やかでいること。
たとえママ友が一人もいなくても、日常生活はちゃんと回りますし、何の問題もありません。
むしろ、自分らしくのびのびと子育てができることで、親子関係がより深まり、穏やかな毎日が築けるはずです。
無理して誰かと仲良くしなくても大丈夫。「ママ友いなくてもOK」と自分に許可を出して、あなた自身のペースで子育てを楽しんでくださいね。
必要なつながりは、自然に、そして心地よい形でちゃんとやってきます。